システムファイルチェッカー(SFC)コマンドである「sfc /scannow」は、Windowsシステムのファイルの整合性をチェックし、破損したファイルを修復するための強力なツールです。しかし、時にはこのコマンドが期待通りに動作しない場合もあります。そのような時には、以下の対処法を試してみてください。

エラーの原因

  • システムファイルが利用中: 一部のシステムファイルがWindowsシステムによって使用中であるため、SFCがそれらのファイルにアクセスできないことがあります。

  • ディスクエラー: ハードディスクにエラーがある場合、SFCが正常に実行できないことがあります。

  • セキュリティ記述子の問題: SFCが必要なフォルダ(例:WinSxSフォルダ)にアクセスできない場合、このエラーが発生することがあります。

  • Windows Modules Installerサービスの無効化: このサービスが無効になっていると、SFCが修復サービスを開始できず、エラーが発生します。

システムを再起動する

最初に試すべきは、システムの再起動です。シンプルですが、一時的なエラーやプロセスの競合が原因で「sfc /scannow」が正しく動作しないことがあります。再起動後、再度コマンドを実行してみましょう。

管理者権限でコマンドプロンプトを実行

「sfc /scannow」を実行する際、管理者権限が必要です。コマンドプロンプトを管理者として開き、コマンドを実行してみてください。これによって、システムファイルへのアクセス権限の問題を回避できます。

ステップ1 「Windowsマーク」をクリックして「cmd」と入力します。

ステップ2 検索結果の一覧で「コマンドプロンプト」の「管理者として実行」をクリックします。

ステップ3 ユーザーアカウント制御が表示されたら「はい」をクリックします。

ステップ4 以下のsfcコマンドを入力してEnterキーで実行します。

  • sfc /scannow

以上の手順で、管理者権限でコマンドプロンプトを起動してsfcコマンドを実行できます。sfcコマンドを実行できたら、エラーが出ずにシステムファイルが修復できたか確認してください。管理者権限でもエラーが出る場合は、次の対処に進んでください。

DISMコマンドを実行

DISM(Deployment Imaging Service and Management Tool)コマンドは、システムイメージの修復に使用されます。SFCコマンドがうまく機能しない場合、DISMを使用してシステムイメージを修復することができます。

コマンドプロンプトで以下を実行してください:

  • 「DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」

このコマンドは、破損したシステムイメージを修復し、SFCの修復プロセスを補完します。完了後に再度「sfc /scannow」を実行してみましょう。

セーフモードでSFCを実行

セーフモードでは、最小限のドライバとサービスのみが起動されるため、システムファイルが他のプロセスによってロックされる可能性が低くなります。

ステップ1 Windowsキー+Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログボックスを開き、「msconfig」と入力してEnterキーを押します。

ステップ2 「ブート」タブで「セーフブート」にチェックを入れ、「OK」をクリックしてPCを再起動します。

ステップ3 再起動後、コマンドプロンプトを管理者権限で開き、「sfc /scannow」を実行します。

システムの復元ポイントから復元

「sfc /scannow」で修復できない問題が発生した直前に何か変更を加えた場合、システムの復元を使用して、システムを以前の正常な状態に戻すことができます。これにより、問題の原因となった変更を元に戻すことが可能です。以前に作成したシステムの復元ポイントがある場合、それを使用してシステム状態を正常な時点に戻すことができます。

システムの復元ポイントの作成:

ステップ1 検索ボックスに「復元」と入力し、「復元ポイントの作成」を選択します。

ステップ2 「システムの保護」タブで「システムの復元」をクリックし、ウィザードに従って操作します。

これで、システムの復元ポイントを作成するツール--「Driver Booster」をご紹介いたします。

Driver Booster は、ユーザーにシステム復元機能を提供し、ワンクリックで復元ポイントを作成するソリューションを提供します。さらに、Driver Booster はドライバーの更新中に復元ポイントを自動的に作成し、誤った更新によるシステムのクラッシュを防ぐことができます。

Driver Booster の復元ポイントのリストには、重要な Windows アップデートおよび Windows オプションを通じて手動で作成されたアップデートも表示されるため、Driver Booster からシステムをすばやく復元できます。

手順は以下の通りです。

ステップ1 Driver Boosterをパソコンにダウンロード&インストールしてから起動します。

ステップ2 左枠三番目の「ツール」をクリックして、「バックアップと復元」をクリックします。

システムの復元ポイン

ステップ3  レスキューセンターを開いたら、「システム復元」をクリックして、「復元ポイントを作成」を選択します。

復元ポイントを作成ツール

CHKDSKコマンドを実行

ハードディスクのエラーが原因で「sfc /scannow」が正しく動作しないことがあります。「chkdsk」コマンドを使用してディスクエラーをチェックし、修復してからSFCを再試行してください:

ステップ1 コマンドプロンプトを管理者権限で開きます。

ステップ2 「chkdsk c: /f」と入力し、Enterキーを押します。

ステップ3 再起動後、再度「sfc /scannow」を実行します。

Windows Modules Installerサービスの有効化

このサービスが無効になっている場合、有効にする必要があります。

ステップ1 Windowsキー+Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」ダイアログボックスを開き、「services.msc」と入力してEnterキーを押します。

ステップ2 「Windows Modules Installer」を探し、右クリックして「プロパティ」を選択します。

ステップ3 「スタートアップの種類」を「自動」に設定し、「適用」⇒「OK」をクリックします。

ステップ4 コマンドプロンプトで「sc config trustedinstaller start= auto」および「net start trustedinstaller」と入力し、Enterキーを押します。

ステップ5 再起動後、「sfc /scannow」を再度実行します124。

これらの対処方法で問題が解決しない場合は、システムの復元やWindowsの再インストールも検討する必要があります。