コマンドプロンプト(cmd)は、Windowsの基本操作やトラブルシューティングに欠かせないツールです。コマンドプロンプトはとても便利で強力な機能を持っています。

本記事では、コマンドプロンプトの基礎知識や出し方をわかりやすく解説し、万が一起動しない場合の対処法も紹介します。初心者の方でも安心して使える内容となっていますので、ぜひご活用ください。

コマンドプロンプトって何?

Windows のコマンドプロンプトとは、パソコンに特定動作を行わせるためのものです。

コマンドプロンプトはパソコンに特定動作を行わせるためのソフトウェアであり、Windowsパソコンに標準でインストールされています。コマンドプロンプトからコマンドを打ち込むことによって、パソコンに直接指示を出すことが可能です。

実際にWindows 上でコマンドプロンプトを起動すると、黒いバックグラウンドのサブウィンドウが表示され、コマンド入力の待機状態で上部に表示されます。

コマンドプロンプトの起動方法(開き方)

2-1 タスクバーの検索ボックスから起動する

コマンドプロンプトを素早く起動したい場合は、以下の手順でタスクバーの検索ボックスから起動します。

ステップ1 タスクバーの検索ボックスをクリックするか、「Windows」キーを入力します。

ステップ2 「コマンドプロンプト」と入力します。

ステップ3 検索結果に「コマンドプロンプト」の項目が表示されます。表示されたアイコンをクリックすればコマンドプロンプトが起動します。

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管理者権限で起動する場合は、「コマンドプロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択してください。

2-2 ファイル名を指定して実行(Win + R)から起動する

ファイル名を指定して実行ダイアログから、以下の手順でコマンドプロンプトを起動することもできます。

ステップ1 キーボードで「Windows + R」キーを入力します。

tips

「Windowsマーク」を右クリックして「ファイル名を指定して実行」を選択することでも同じ操作ができます。


ステップ2 「ファイル名を指定して実行」ウィンドウが開いたら、名前に「cmd」と入力します。

ステップ3 「OK」をクリックするか、Enterキーを入力します。

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管理者権限で起動したい場合は、「cmd」と入力した後に「Ctrl + Shift」キーを押しながらEnterキーを押してください。

2-3 クイックアクセスメニューから起動する

デスクトップ左下にある[スタート]メニュー上で右クリックし、「コマンドプロンプト」をクリックするとコマンドプロンプトが起動します。

なお同メニューを表示するショートカットキーがあります。

  • メニュー表示:Windows+X

Windowsのクイックアクセスメニューからコマンドプロンプトを開くこともできます。ただし、最新のWindows10では、クイックアクセスメニューのコマンドプロンプトがWindows PowerShellに変更されています。

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tips古コマンドプロンプトの多くのコマンドはPowerShellでも使えます。特別なコマンドを使用しない限りPowerShellを使っても問題ありません。

コマンドプロンプト起動時の画面

コマンドプロンプトを起動すると、黒いバックグラウンドのサブウィンドウが表示され、コマンド入力の待機状態で上部に表示されます。

この専用画面に、実行したいコマンドを入力し、Enterキーを押し処理を実行していきます。

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コマンドプロンプトの主要なコマンド

コマンドプロンプトで使用できるコマンドは数多くありますが、今回は初心者向けに代表的なものをいくつかご紹介します。基本的なコマンドですので、ぜひ覚えてみましょう。

dir:カレントディレクトリにあるファイルやフォルダを一覧表示します。

type:テキストファイルの内容を表示します。

cd:現在のディレクトリを表示します。

del:ファイルやフォルダを削除できます。

copy:はファイルをコピーできるコマンドです。

move:ファイルを移動できるコマンドです。

find:特定のファイルがあるか検索できるコマンドです。「find 【ファイル名】」と入力すると現在の作業フォルダにそのファイルがあるか検索できます。

ipconfig:IPネットワーク設定を確認できます。

Windows 10でコマンドプロンプトが起動しない問題を修正する方法

1.Windows 10のPCを再起動する/システムを再起動する

コンピューターを再起動することは、多くの小さなコンピューター問題を解決できる場合があります。

「スタート」から 「電源」の 「再起動」をクリックして、Windows 10コンピューターを再起動できます。

次に、「Windows + R」キーを押し、「cmd」と入力して「Enter」キーを押した後(Ctrl + Shift + Enterキーを押して管理者権限でコマンドプロンプトを開く)、コマンドプロンプトは今、開けるかどうかを確認します。

コンピュータを再起動しても問題の解決に役立たない場合は、以下の他の修正を引き続き試してみてください。

2.Windows PowerShellでSFCを実行する

Windows 10のコマンドプロンプトが機能しない問題の原因はシステムファイルの破損である場合、Windows PowerShellを使用してSFCコマンドを実行し、破損または失われたシステムファイルを検出して修正することできます。

ステップ1 「Windows + X」を押すか、「スタート」を右クリックしてからWindows PowerShell(管理者)を選択し、管理者としてPowerShellを実行します。

ステップ2 次に、PowerShellウィンドウで「sfc /scannow」を入力し、「Enter」キーを押してSFCコマンドを実行すると、システムファイルを確認してWindows 10を修復することができます。

SFCスキャンが完了したら、コンピューターを再起動してコマンドプロンプトを再度開きます。

Windows PowerShellでSFCを実行する

3. ウイルス対策ソフトウェアを一時的に無効にする

セキュリティソフトウェアがコマンドプロンプトの実行を妨げている可能性があります。

①インストールしているウイルス対策ソフトウェアを一時的に無効にします

②再度コマンドプロンプトを起動してみてください

③問題が解決した場合は、ウイルス対策ソフトウェアの設定を確認し、コマンドプロンプトを例外として追加します

4.PATH環境変数設定の変更

システム環境変数のPATH設定に問題がある場合、コマンドプロンプトが正常に起動しないことがあります。

①「スタート」をクリックし、「environ」と入力して「システム環境変数の編集」を選択します

②「システムのプロパティ」ウィンドウの「詳細設定」タブで「環境変数」ボタンをクリックします

③「環境変数」ウィンドウで「Path」を選択して「編集」ボタンをクリックします

④「新規」ボタンをクリックして、C:\Windows\SysWow64\ という名前で新しいエントリーを作成し、「OK」をクリックします

⑤PCを再起動して変更を有効にします

PATH環境変数設定の変更

5. CMDアプリケーションのショートカットを作成する

デスクトップに直接コマンドプロンプトのショートカットを作成して起動してみましょう。

①デスクトップの空き領域を右クリックし、「新規作成」→「ショートカット」をクリックします

②「ショートカットの作成」ウィンドウで、「cmd.exe」と入力して「次へ」をクリックします

③ショートカット名に「コマンドプロンプト」と入力し、「完了」をクリックします

④作成したショートカットをクリックしてコマンドプロンプトを起動します

管理者権限でコマンドプロンプトを実行したい場合:

①ショートカットを右クリックして「プロパティ」を選択します

②「ショートカット」タブで「詳細設定」をクリックします

③「管理者として実行」にチェックを入れ、「OK」をクリックします

cmdケーションのショートカットを作成

6. セーフモードで確認する

新しくインストールしたアプリケーションが問題を引き起こしている可能性があります。セーフモードでコマンドプロンプトが起動するか確認しましょう。

①「スタート」→「電源」をクリックし、Shiftキーを押しながら「再起動」をクリックします

②「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」をクリックします

③PCが再起動したら、F4キーを押してセーフモードで起動します

④セーフモードでコマンドプロンプトを起動してみてください

セーフモードで問題なく起動する場合は、最近インストールしたアプリケーションをアンインストールして再確認してみましょう。

7. システムの復元を実行する

上記の方法で問題が解決しない場合は、システムの復元を試してみましょう。

①「スタート」をクリックし、「復元ポイントの作成」と入力して検索結果を選択します

②「システムの保護」タブで「システムの復元」ボタンをクリックします

③指示に従って復元ポイントを選択し、PCを以前の正常な状態に戻します

※システムの復元を行う前に、重要なデータはバックアップしておくことをおすすめします。

ここでは、Windowsユーザーに信頼性の高いバックアップツール「Driver Booster」をお勧めです。

「Driver Booster」は、システムをバックアップし、エラーが発生したときにシステムを復元するための非常に簡単な代替手段です。

Driver Booster は、ユーザーにシステム復元機能を提供し、ワンクリックで復元ポイントを作成するソリューションを提供します。さらに、Driver Booster はドライバーの更新中に復元ポイントを自動的に作成し、誤った更新によるシステムのクラッシュを防ぐことができます。

Driver Booster の復元ポイントのリストには、重要な Windows アップデートおよび Windows オプションを通じて手動で作成されたアップデートも表示されるため、Driver Booster からシステムをすばやく復元できます。

手順は以下の通りです:

ステップ1 Driver Boosterをパソコンにダウンロード&インストールしてから起動します。

ステップ2 左枠三番目の「ツール」をクリックして、「バックアップと復元」をクリックします。

バックアップと復元

ステップ3 「システム復元」をクリックして、下側にある「システム復元を表示」ボタンをクリックします。

「システム復元」をクリック

まとめ

以上が、Windows 10でコマンドプロンプトを起動するさまざまな方法です。状況やニーズに応じて、最適な方法を選んで活用してください。システム操作を効率化するために、コマンドプロンプトを便利に使いこなしましょう。