Windowsパソコンを起動した際に、「Inaccessible Boot Device」というエラーメッセージが表示され、突然起動できなくなった――そんな経験はありませんか?このエラーは、主にWindowsがハードディスクやSSDに正しくアクセスできない場合に発生し、原因や対処法がわからないと非常に困惑します。

IObitの本記事では、「Inaccessible Boot Device」の主な原因と、そのトラブルを解消するための具体的な対処法を、初心者にも分かりやすく解説します。起動トラブルに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

「Inaccessible Boot Device」とは?

「Inaccessible Boot Device(インアクセスブル・ブート・デバイス)」とは、Windowsが起動時にシステムドライブ(通常はCドライブ)へ正常にアクセスできない場合に表示されるエラーメッセージです。これは、Windowsが起動に必要なドライバを読み込めない、またはブートドライブ自体が認識されていないことを意味します。

「Inaccessible Boot Device」エラーの原因

このエラーが発生する主な原因には、以下のようなものがあります:

  • システムファイルの破損

  • ストレージドライバの破損や削除

  • Windowsアップデート後の互換性問題

  • BIOS/UEFI設定の変更(例:SATAモードの変更)

  • SSDやHDDなどのストレージ機器の物理的な故障や接続不良

このエラーが表示された場合、Windowsは正常に起動できなくなりますが、多くの場合、適切な手順で対処することで解決可能です。

Inaccessible Boot Deviceエラーが出た時の主な症状

「Inaccessible Boot Device」エラーが発生すると、以下のような症状が現れます:

  • Windowsが途中で起動しなくなり、ブルースクリーンが表示される

    通常通り電源を入れても、Windowsのロゴ表示後にブルースクリーン(青い画面)が表示され、エラーメッセージ「Inaccessible Boot Device」が出現します。

  • 起動とシャットダウンを繰り返す

    自動修復が試行されても起動に失敗し、再起動を繰り返すだけの状態になることがあります。

  • システムの復元や修復がうまくいかない

    セーフモードやスタートアップ修復を試みても、ブートデバイスが認識されないため、復旧に失敗するケースもあります。

  • SSD/HDDがBIOSで認識されていない、または異常表示される

    物理的な接続不良やデバイス障害により、ストレージ自体が正しく検出されないことがあります。

これらの症状が現れた場合、ストレージやドライバ、あるいは設定のいずれかに問題がある可能性が高いため、早急な原因特定と対処が必要です。

Inaccessible Boot Deviceと表示されたときの対処法

対処法①:セーフモードで起動

1.電源を3回強制的に切る(起動中に電源ボタン長押し)ことで、自動修復画面へ進みます。

2.「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」

3.「4」または「F4」キーを押してセーフモードで起動

4.セーフモードで起動できれば、ドライバの修復や復元が可能です。

対処法②:ドライバの更新・修復

セーフモードまたは通常モードで起動できた場合、以下を試してみてください。

1.[デバイスマネージャー] を開く

2.「IDE ATA/ATAPI コントローラー」もしくは「ストレージ コントローラー」内の項目を右クリック

3.「ドライバーの更新」または「ドライバーのアンインストール」→再起動

また、専用のドライバ更新ツールを使うことで、ドライバの問題を自動的に検出・修復することも可能です。

ここで、一番簡単なのは専門的なドライバを自動的に検出・更新するソフト-「Driver Booster」をおすすめします。Driver Boosterを使うと、ドライバを更新するだけではなく、バックアップして復元もできるので、非常に安心です。

Driver Booster」でグラボドライバを更新する手順は以下です:

ステップ1 Driver Boosterを無料ダウンロードして、インストールします。

ステップ2 起動して、インターネットフェスにある丸い赤「スキャン」ボタンをクリックします。すると、パソコンのドライバ状態をスキャンします。

「スキャン」ボタンをクリックします

ステップ3 スキャンが終わった後、更新できるドライバが一覧されます。グラフィックドライバの右側にある更新ボタンをクリックだけで完了です。

更新ボタンをクリック

対処法③:BIOS設定の確認

BIOSの設定が誤っていると、Windowsがストレージにアクセスできず、エラーが出る場合があります。

1.パソコンの起動時に「F2」や「Delete」キーを押してBIOSに入る。

2.「SATAモード」が「AHCI」になっているか確認します。

3.設定を変更した場合は保存して再起動してください。

対処法④:システムの復元

1.自動修復画面から「トラブルシューティング」→「システムの復元」

2.問題が発生する前の復元ポイントを選択

3.復元後に再起動して正常起動するか確認

対処法⑤:直近のアップデート・更新パッケージをアンインストールする

「Inaccessible Boot Device」エラーが発生した場合、直前のWindowsアップデートや更新パッケージが原因となっていることがあります。そのため、以下の手順で最近の更新をアンインストールすることで、問題が解決する場合があります。

1.PCが正常に起動しない場合、数回強制的に電源を切ることで「自動修復」モードが起動します。

tips※自動で入らない場合は、Windowsインストールメディアや回復ディスクが必要です。

2.「自動修復」画面が表示されたら、以下の順にクリックしてください: 「詳細オプション」→「トラブルシューティング」→「詳細オプション」

3.表示されるオプションの中から「更新プログラムのアンインストール」をクリック。

4.「最新の品質更新プログラムのアンインストール」を選択して、直近のパッチを削除します。

それでも改善されない場合は、「最新の機能更新プログラムのアンインストール」も検討しましょう。

対処法⑥:HDDまたはSSDの接続をチェックする

「Inaccessible Boot Device」エラーが表示される場合、HDDやSSDの物理的な接続不良や認識エラーが原因になっていることがあります。HDDやSSDが正しく接続されていないと、Windowsが起動ドライブを見つけられず、結果として「Inaccessible Boot Device」エラーにつながります。特に異音がする、突然電源が切れるといった症状がある場合は、ハードウェア自体の不具合も疑ってください。

デスクトップPCの場合:

1.PCの電源を完全に切り、コンセントを抜く(感電やショート防止のため、必ず電源ケーブルを抜いてください。)

2.ケースの側面パネルを外して、内部ストレージ(HDDやSSD)の接続状態を目視で確認します。

3.SATA/電源ケーブルが緩んでいないか確認

ストレージに接続されているケーブルがしっかり差し込まれているか確認します。必要に応じて、一度抜き差しすることで接触不良が改善されることもあります。

4.別のSATAポートに差し替えてみる(可能であれば)

マザーボード側のポート不良も稀にあるため、他のポートに接続を変えてみるのも有効です。

ノートPCの場合:

ノートPCでは内部ストレージの確認が難しい場合があるため、取り外し・再接続は慣れている方のみ推奨します。自信がない場合は、専門業者に依頼しましょう。

対処法⑦:トラブルシューティングを実行する

Windowsが正常に起動しない状態場合、Windowsのトラブルシューティング機能を使って問題を自動診断・修復するのも非常に有効な手段です。

【回復環境を起動する】

1.Windowsが起動できない場合、自動的に回復環境が表示されることがあります。表示されない場合は以下の方法を試してください:

2.電源ボタンを強制的に3回連続でオン・オフする(電源が入ったらすぐ切る)

3.4回目の起動で「自動修復を準備しています」という画面が表示される

【トラブルシューティングを選択】

1.「オプションの選択」画面で「トラブルシューティング」を選択

2.続けて「詳細オプション」を選択

3.以下のいずれかを選択して実行:

「スタートアップ修復」:起動に関する問題を自動修復

「コマンド プロンプト」:手動操作で修復コマンドを実行したい場合

「システムの復元」:以前の正常な状態にPCを戻す(復元ポイントがある場合)

対処法⑧:初期化またはクリーンインストール(最終手段)

上記の方法で解決しない場合、Windowsの初期化やクリーンインストールを検討しましょう。重要なデータがある場合は、外部ストレージにバックアップを取ってから行ってください。

まとめ

「Inaccessible Boot Device」エラーは、突然発生することが多く、原因も多岐にわたります。しかし、今回紹介した対処法を順に試すことで、多くのケースで解決が可能です。

また、日頃からドライバの更新やWindowsのメンテナンスを行っておくことで、このようなトラブルを未然に防ぐことができます。ドライバの自動更新ツールを活用するのもおすすめです。

パソコンが起動しないという不安な状況でも、焦らずに対処すれば解決への道は見えてきます。