ノートパソコンのバッテリーには寿命があります。平均して2年ほどで寿命を迎えますが、使い方次第では5年ほど問題なく使用することも可能です。しかし、使い方を間違えれば1年足らずで寿命が尽きてしまうこともあるのです。この記事では、バッテリーにとって負担の少ない使用方法や少しでも長く快適に使うコツなどについて解説します。

1.ノートパソコンのバッテリーの種類

パソコン用のバッテリーには2種類あります。まずは、「リチウムイオンバッテリー」です。リチウムイオンバッテリーには「Li-ion」と表記されているのが特徴となっています。軽くて利便性が高いため、多くのノートパソコンが採用しているバッテリーです。2つ目は「ニッケル水素バッテリー」で、バッテリーには「Ni-MH」と表記されています。

ニッケル水素バッテリーは従来のバッテリーよりも有害性が低く、容量も大きいのです。また、コストも安いため、広く普及しました。しかし、リチウムイオンバッテリーの普及により、使われている数は減少しています。コストが安いので、低価格ノートパソコンに使われている場合があるでしょう。

2.バッテリーの寿命とは?

バッテリーの寿命は平均するとどのくらいなのでしょうか。使い方でどれほど差が出るのか、どのような状態になれば寿命なのか分からない人も多いでしょう。この段落では、バッテリーの寿命に関する疑問について解説していきます。


2-1.平均的な寿命はどれくらい?

バッテリーの寿命を意識していない人も多いでしょうが、バッテリーはそもそも消耗品です。そのため、充電できる回数がある程度決まっており、約500回充電できるとされています。このことから、一般的な平均寿命は2年程度だといわれているのです。しかし、2年はあくまでも目安です。使い方によっては1年もしないうちに使えなくなることもありますし、5年以上問題なく使えるケースもあります。


2-2.寿命が来たというのはどんな状態?

バッテリーの寿命が近いかどうか、どのように判断したらいいのか分からない人も少なくありません。まずは、バッテリーをチェックするソフトウェアがプリインストールされているかどうか確認しましょう。日本の大手メーカーのノートパソコンなら、プリインストールされているものも多いです。

ソフトウェア上で、劣化具合を調べることができますし、寿命が近くなれば警告が表示されるので非常に分かりやすいのが特徴です。ソフトウェアがない場合には、バッテリーの駆動時間や充電時間で判断することになります。基本的には、初期容量の50%ほどに劣化したら寿命が近いと考えていいでしょう。

たとえば、買ったばかりの頃には、フル充電で4時間程度使用できていたのに2時間しか使えなくなったり、充電ケーブルをつないでも充電されなくなったりした場合には、そろそろ寿命が近いと思って構いません。寿命の近い劣化したバッテリーを使い続けてしまうと、パソコンにダメージを与えてしまったりデータが消失してしまったりと、何らかの障害が起こる危険性もあるので注意しましょう。

また、長く使い続けることでバッテリーの在庫がなくなる可能性もあります。パソコンやバッテリーは常に新しいものが出ているので、時間が経つと家電量販店やメーカーでの在庫がなくなり、新品が手に入らないケースも珍しくありません。そのため、劣化していると感じたら、できるだけ早めに新品と交換しておいたほうが安心です。

3.バッテリーを長持ちさせる方法

バッテリーは消耗品ですが、交換するとなると1~3万円の費用がかかってしまいます。そのため、できるだけ長持ちさせたいものですよね。ここでは、バッテリーを長持ちさせるためのコツを3つ紹介します。


3-1.充電と放電をしっかり分ける

まずは、充電と放電をしっかりと分けることを意識しましょう。バッテリーが電池をため込むことを充電、電池を使うことを放電といいます。この両方を同時に行わないことが重要です。充電されたバッテリーをつけ、さらに電源ケーブルをつないでパソコンを使用してしまうと、充電と放電を一緒に行うことになり、著しくバッテリーを消耗させます。

長時間使う場合には、ついついバッテリーを装着したまま電源ケーブルをつけてしまうことも多いのですが、劣化を早めることになるので平均寿命よりも短い期間で寿命を迎えやすくなるでしょう。

電源ケーブルをつけながらパソコンを使用するのなら、バッテリーを取り外して使用します。面倒くさがらずに、きちんとバッテリーを外すことがポイントです。充電はパソコンを使っていないときに行って、充電と放電のメリハリをつけるようにすることで、バッテリーを長持ちさせることができます。


3-2.バッテリーに負担のない充電をする

バッテリーの種類によって、負担の少ない充電方法は違います。まず、リチウムイオンバッテリーの場合は、使い切ったりフル充電したりするのはよくありません。0%から100%へのフル充電を繰り返していると、バッテリーの劣化を早めてしまうので注意しましょう。

電池残量が30%を切ったら充電をして、100%になる前、充電量が80%程度になったら充電をやめるのがポイントです。ニッケル水素バッテリーは、リチウムイオンバッテリーとは逆で、電池残量を使い切ってから充電をして、100%になるまで充電をしても問題はありません。

ニッケル水素バッテリーの場合には、電池を使い切ってから充電することが推奨されているので、0%まで使い切ることを意識しましょう。電池残量が50%からの満充電を繰り返していると、50%を0%と認識してしまいそこまでしか電池を使わなくなる「メモリ効果」が発生してしまうのです。これを防ぐため、1カ月に一度は0%まで使い切るようにしましょう。


3-3.長期保管するなら電池残量50%が理想

長期保管する場合には、フル充電しないようにすることもポイントです。バッテリーは経年劣化するため、使わなくても保管しているだけで劣化が進みます。このとき、フル充電状態だとバッテリーの自然劣化を早めてしまうのです。電化製品を購入したときにフル充電されていないのもこのためです。

しかし、反対に0%の状態だと「過放電」という現象を起こす可能性があるので気をつけましょう。過放電は、激しい劣化や故障の原因になるので、まったく充電せずに長期保管するのもやめたほうが安心です。

そのため、長期保管するのなら50%程度の充電を保ってパソコンから外し、涼しい場所に保管するのがバッテリーにとって最も優しい方法です。熱はバッテリー劣化を早める原因なので、くれぐれも直射日光が当たるような場所や温度が高くなるような場所に置いてはいけません。風通しがよく涼しい場所を選びましょう。

4.日々のパソコン使用時の消費電力を抑える

バッテリーの寿命を延ばすためにはバッテリーの取り扱いも重要ですが、日々のパソコン使用において消費電力を抑えることも重要です。バッテリーの消耗を少なくすることが寿命を延ばすことにもつながるので、意識してみるといいでしょう。


4-1.モニターの輝度を下げる

あまり意識していない人も多いでしょうが、モニターの電力消費は非常に大きいものです。明るくしているほど電力を多く消費してしまうので、操作に支障のないギリギリまで画面の輝度を下げることで消費を抑えることができます。モニターの明るさの調整は、パソコン本体とOS機能のどちらでもできる機種もあれば、OS機能だけしかないパソコンもあります。

本体からモニターの明るさを調整する場合には、キーボードにあるお日様のようなマークを操作して行います。どのメーカーのパソコンでも同じようなマークのキーがあるため分かりやすいでしょう。

パソコン本体から調整できない機種の場合には、OS機能から調整します。Windows10の場合には、スタートボタンから「設定」→「システム」→「ディスプレイ」と選んでいき、ディスプレイの調整画面の「明るさの変更」から輝度を調整していきましょう。


4-2.使用していないソフトは閉じる

不要なソフトを閉じることも大切です。ノートパソコンはCPUを酷使すればするほど、バッテリーの消耗が激しくなります。そのため、バッテリーを使っている場合には、実際には使用していないバックグラウンドで起動しているプログラムをすべて閉じることで、バッテリー消費を抑えることができるでしょう。また、余計なソフトを多く開いてCPUを酷使することで熱が発生してしまうこともあります。バッテリーにとって熱は大敵ですので、負荷を軽くするよう心がけます。

バックグラウンドで起動しているプログラムの確認方法は、Windows10の場合、下部のタスクバー上で右クリックしてタスクマネージャーを選びます。その後、タスクマネージャーのページで「スタートアップ」をクリックすると、起動するプログラムの一覧が出てくるので、ここから確認しましょう。この中から不要なプログラムで「有効」となっているもの探してクリックし、「無効」に変更することで余計なプログラムを閉じることができます。


4-3.無線LANやBluetooth、GPSを使わなければ切る

Wi-FiやBluetoothなどに接続し続けることも、非常にわずかではありますがバッテリーの電力消費につながります。そのため、オフラインでの作業が可能なときにはWi-Fiを切断する、Bluetooth、GPS、ワイヤレスマウスなどを使う必要がないときにはこまめに接続を切ることで、負担が軽くなるでしょう。わずかですが省電力につながって、バッテリーへの充電回数を減らすことができます。機内モードをオンにすることで、無線LANやBluetoothなどとの通信ができなくなるので、Wi-Fiなどをまとめて切断したい場合には利用してみましょう。


4-4.こまめにスリープ状態にする

さまざまな事情から、作業を中断しなければいけないときもあります。そのようなときに、パソコンの電源をつけっぱなしにしたりシャットダウンしたりせずに、こまめにスリープ状態にするといいでしょう。シャットダウンしてしまうと、パソコンを起動する際にシステムの稼働や常駐アプリケーションの作動によって、一気にバッテリーを食ってしまいます。スリープならこれらの動作を最小限に抑えることが可能なので、少しの間作業を中断する場合には、スリープ機能を活用するとバッテリーへの負担を軽くできるのです。


4-5.バッテリー節約機能を使う

Windows10であれば、自分で1つずつ設定しなくても「バッテリー節約機能」を使って一気に節約モードにすることが可能です。いちいち設定するのが面倒だという場合には便利です。この機能は、バッテリー残量が一定未満になったときに自動でオンになりますが、手動でオンにすることもできます。手動でオンにする場合には、タスクバーの右端にある「アクションセンターアイコン」をクリックして、アクションセンターを開きます。

バッテリー節約機能という項目があるので、そこをクリックしましょう。画面の下部に各機能が表示されていない場合には、左下のほうにある「展開」を押すと表示されます。また、このバッテリー節約機能は電源ケーブルを接続しているときには使えません。

5.バッテリーリフレッシュをする

バッテリーが劣化している場合には、バッテリーをリフレッシュすることで状態を改善できる可能性があります。劣化が進んでいてそろそろ買い替えとなる前に、一度バッテリーリフレッシュを実施してみるといいでしょう。詳しい手順は以下の通りです。まず、パソコンをシャットダウンさせます。

その後、バッテリーを装着した状態のままACアダプタを外しましょう。次に、BIOSを起動させます。BIOSとはWindowsよりも前の段階で作動する基本ソフトのことです。起動方法はマザーボードの機種などによって異なりますが、「起動後にメーカーロゴが表示されたらF2を連打」することで起動するケースが多いようです。

BIOSを起動させた状態のまま放置し、バッテリーの充電が0%になって電源が落ちるまで待ちます。BIOS状態なら、電源が落ちてもパソコンに影響がないため、安心でしょう。電源が落ちたら、バッテリーを取り外します。一度常温になるまで待ちましょう。バッテリーを取り外すのが困難なようでしたら、そのまま冷めるのを待っても構いません。

バッテリーが常温になったらサイド装着して、ACアダプタをつなぎます。電源を入れない状態のまま、充電が100%になるまで待機します。おおよそ、3~4時間程度かかるのが一般的です。

充電が100%になったら、通常通りの起動をおこなってバッテリーリフレッシュは完了です。これによって、バッテリーの状況がいくらか改善されるケースもあるので、試してみる価値はあるでしょう。

環境にやさしい使用がバッテリーの寿命を延ばす

バッテリーは消耗品で、いつか寿命がくるものです。しかし、バッテリーの特徴を知って、できるだけ負担の少ない使い方をすることにより寿命を延ばすことができるでしょう。それだけでなく、健全なバッテリーを保つことは安全にもつながりますし、省エネ効果も期待できます。日々のパソコンの使い方に気をつけることで、地球もバッテリーも長持ちさせたいものです。

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